携帯電話の2年縛り3キャリアが足並みを揃える

携帯電話

分かっていたことなので、大してニュースになる事ではないでしょう。
それよりもなんか勘違いした人が多いのが気になるのでちょっと書いてみます。

総務省が「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会」で問題にしてきたのは、利用者の不足の費用負担を求めることになりかねないということで所謂2年間の利用を拘束していて更新月に解約しないと解約金(約1万円)がかかること。
で、その2年間の契約が自動更新となっていて2年、4年、6年とその更新月以外に解約すると同様に解約金がかかるのが今の仕組みです。
なぜ2年間の契約を縛るかというと、例えばdocomoなら毎月1,500円を基本料金から割引するためです。
なので料金が高くていいなら2年縛りはありません。

またiPhoneなどの端末が24回払いになっているので、それと勘違いしている人も多いようなのですがこれはただの金利0%の分割払いなので縛りとは異なります。
車などのローンと一緒で本来100,000円ぐらいするものを24分割いてそれに対していくらかキャリアが割引をしているだけです。

とりあえず1例としてdocomoで計算すると

(iPhone64GB 2年縛り税込)

  • シンプルプラン 1,058円
  • SPモード 324円
  • ベーシックパック5GB 5,400円
  • iPhone8 64GB 3,699円(24分割)
  • 月々サポート -2,403円(24回)

合計8,078円

これを2年縛りなしにするとカケホーダイライトが1,620円高くなるので、合計で9,698円となります。
割引額は、2年間で1,620円×24か月=38,880円の割引があり、途中で解約すると10,260円の解約金がかかる仕組みです。
ということで特別法外に高い解約金を取っているわけではありません。

なので、勝手に2年更新になったという事であれば2年経過後の自動更新を止めるか選択制にする等すればいい話です。

  • 2年間の契約を縛る代わりに毎月1,620円安くなるプラン
  • 2年間の契約を縛らない代わりに割引なしプラン

ということプランを説明していないことと、自動更新についてちゃんと説明していないことが問題であって「2年縛り」だけが悪だという事ではないと思います。
どこのキャリショップも面倒だから2年更新ですと言ってしまう訳です。

また、端末代金を分割で買うことが正しいのかの議論が無いのはもっとおかしな話です。
iPhone8 64GBはアップルストアで買えば85,104円です。
キャリアでは24分割等の支払方法が用意されていますが、金額が安くなるものではありません。
使っている間は月々サポートが付くだけで、それの分割払いの途中で解約したら高額な請求をされたとかお門違いもいいところです。
車を分割で買って途中で売ろうと思ったら残債を払うのは当たり前なのに、なぜスマホは問題になるのかわかりません。
誤解もあるかもしれませんが、スマホを借金して買っていることを忘れてはいけません。

契約としての2年縛りと端末購入の2年間の恩恵を受けるとしたら(端末は一括購入)

  • シンプルプラン 1,058円
  • SPモード 324円
  • ベーシックパック5GB 5,400円
  • 月々サポート -2,403円(24回)

合計4,379円になります。
これとMVNO等と比較してどうするか考えるべきであって、端末代金は入れるべきではありません。
例えば

  • U-mobile 5GB 2,138円
  • AEON MOBILE 6GB 2,138円
  • OCNモバイルONE 6GB 2,322円

など各社MVNOの方がもちろん安いです。
本当の問題は、3キャリアの料金が高いということであって2年縛りの議論ではないはずです。
嫌なら簡単で、MVNOにすればいいわけでそんなに怒るところでもありません。
なのにSNSや掲示板などで見ると2年縛りが悪いと言っている人があまりにも多すぎる。
総務省も議論しているところが違うと気付くべきです。

どちらかと言えば「分割で手軽に買えてしまう端末がいいのか」や「毎月の料金が高い」、「複雑な料金体系の見直し」などの議論をすべきであり、2年縛りはどっちでもいい話です。

私が思う最悪のケースは「総務省がうるさいから2年縛り辞めました、だから割引も辞めました」のパターンです。
もう少しいい方向に向かってくれればいいのですが。

コメント

タイトルとURLをコピーしました